～ 近海の鰹 ～

古くから鰹漁の盛んな長島漁港では、深夜に漁にでてその日のうちに帰港する1本釣り漁があります。水揚げされる鰹は地元で「日帰りカツオ」と呼ばれ、夕食のごちそう・鰹の刺身になります。脂がのっていて格別の旨さ！残った刺身は、たっぷりの醤油につけて温かいご飯の上にのせ、アツアツのお湯をかけお茶漬けに。これまた絶品！

上保商店の生節・鰹節（新節）にはなるべく近海ものの日帰りカツオを使用します。刺身にもできる鰹でつくる生節はやっぱり美味しい。今でこそ真空包装が普及し賞味期限も長くなりましたが、それまでは生節が2,3日しか日持ちしなかったため、地元でしか食べられない郷土食でもありました。

鰹を新鮮なうちに頭を取り、三枚に下ろしてから茹でてからうばめ樫で燻製します。生節は1度燻製したもの。花かつおや削りぶしになる鰹節はこの燻製作業が1日おきに1ヶ月繰り返され製造されます。

～ 生節のおススメな食べ方 ～

生節はスライスして醤油だけでご飯のおかずになる優れもの！大根おろし、生姜醤油、チーズ、マヨネーズなどの調味料とも相性抜群！自分好みに味付できるので、地元の人は普通の生節をお求めになる方が多いです。そのほかサラダやサンドイッチにツナの代用として使用するとヘルシ―でしかも美味しい！カロリーの気になる方やお子様にも喜んでいただけるお料理になります。少し下味をつけて唐揚げにするとビールも進んでしまいますよ。

味付生節は、そのままスライスしてお酒のおつまみやお茶うけに。わさびとともにお茶漬けで召し上がっていただくのもおススメ。

～ まぜるだけ簡単。かるっこ ～

かるっこには、鰹節、小魚、調味料などすべての佃煮の材料が入っているので、中身をそのまま混ぜるだけで簡単に佃煮が出来上がります。朝食の1品や日本酒のあて、おにぎりの具にしても。手軽にカルシウムたっぷりな健康食の出来上がりです。

～ 上保商店について ～

創業は嘉永元年(1848年)、伊勢屋吉右衛門がこの地域において魚屋の商いを始めました。昭和７年に屋号を上保商店と改め現在の業務形態に。目利きの女将が競り落とす伊勢エビ、アワビ、サザエなども買えます。

～ 鰹漁の盛んな町のお祭り ～

毎年正月15日頃、一年の大漁を祈願する約250年の歴史がある伝統行事・船だんじり。
漁船に見立て美しく彩られた「だんじり」に若衆や漁業関係者が乗りこみ、勇壮なかけ声とともに威勢よく鰹の一本釣りを演じ、えさのイワシに見立てた福飴を見物人にまきながら長島神社を目指します。船だんじりが終わるまで新年の漁は始まりません。鰹漁の盛んな長島ならではのお祭りです。